猫を去勢・避妊手術を受けさせるかどうか、
正直、はじめて猫を飼うという方は悩む方も少なくないのではないでしょうか。
手術を受けさせたら、
もう後には戻れないことですし、
慎重に判断したいことだと思うので
去勢・避妊手術によってどう影響があるのかハッキリ知りたいですよね。
ということで、今回は、
判断材料のひとつにしていただけたらと思い、
猫に去勢・避妊手術を受けさせるメリット・デメリットについて
紹介していきます!
猫に去勢・避妊手術を受けさせるメリット・デメリット
猫に去勢・避妊手術を受けさせることによっての
メリット・デメリットについて紹介します。
去勢・避妊手術のメリット
まずは、メリットについてですね!
大きく分けて4つ挙げさせていただきました!
スプレー行為を防止できる(オス猫)
スプレー行為というのは、マーキング行為の一種で、
壁などにおしっこを吹き付けて縄張りを主張したり、
メスを引き付けたりすると言われているオス猫に見られる行為です。
去勢手術を受けさせると、
このスプレー行為をしないように予防することができます。
が、手術を受けさせる前にスプレー行為を覚えると、
手術を受けさせた後でもスプレー行為をすることがあるので
手術を考えているのであれば可能時期になったら
できるだけ早めに受けさせておきたいところですね。
発情期特有の大声で鳴くのを防ぐことができる(メス猫)
メス猫は発情期になると、
「ニャアォォォォォォォ!」という
甲高い大きな声で鳴く習性があります。
一晩中鳴き続けることもありますので
集合住宅で猫を飼っている場合、
近隣の住人から苦情が出てくることもあります。
手術すると、発情期特有の鳴き声を発しなくなります。
ストレス・攻撃性が緩和され、性格が穏やかになりやすくなる
発情期になるとオス猫はメス猫を求めて、メス猫はオス猫を求めますが、
人間と一緒に生活するとなると、基本的に家の中で生活が完結している状態です。
そのため、オスメスが巡り合う機会というのはごく限られますし、
発情を迎えるたびに猫は大きなストレスを抱えることになります。
ストレスが溜まっていくと、
攻撃的になったり、様々な病気の原因にもなりますので、
猫にとっても人間にとってもあまりよろしくないです。
去勢・避妊手術をすることで、
発情からのストレスから解放されるため
猫が穏やかに日々を過ごせるようになります。
また、猫によっては、
手術をしたら穏やかな性格の子になった!
というケースもあります。
病気にかかる可能性が減るので、健康寿命が延びやすい
去勢・避妊手術の最大のメリットは健康面だといってもいいでしょう。
猫に去勢・避妊手術を受けさせることによって、
以下の病気にかかるリスクを少なくすることができます。
-
- 卵巣・精巣がん
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- 乳腺炎
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- 子宮蓄膿症
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- 乳腺腫瘍
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- 猫免疫不全ウィルス感染症(猫エイズ)
去勢・避妊手術のデメリット
続いてデメリットについては
3つありますので紹介していきます。
繁殖できなくなる
去勢・避妊手術を行うと文字通り、
繁殖ができなくなってしまいます。
手術を受けさせると後戻りはできませんので、
よく考えて去勢・避妊手術を受けさせるようにしましょう!
消費するエネルギー量が減るので、体重が増えやすくなる
術後は猫の消費エネルギーが少なくなる関係上、
体重が増えやすくなる傾向にあります。
手術前と同じ感じでご飯を与え続けると、
肥満になっちゃうこともあるので、
去勢・避妊手術後用のフードに切り替えるなど
カロリー管理をしてあげるといいですね!
猫が病院嫌いになることもある
「手術前はそんなに病院は嫌いじゃなかったのに
去勢・避妊手術を受けさせてから病院が嫌いになった」
という話も時々耳にします。
絶対に病院嫌いになるというわけではありませんが、
比較的負担の少ない手術とはいえ
猫ちゃんにとってはやっぱり恐怖を感じることもあるでしょう。
猫ちゃんの性格にも左右されることですが、
手術がキッカケで病院が嫌いになるケースも中にはあります。
そもそも去勢・避妊手術って猫に受けさせるべき?
去勢・避妊手術のメリット・デメリットを紹介しましたが、
そもそも手術を受けさせるべきなのか、
なぜ手術が必要なのか、
根本的なところをお話ししていきたいと思います。
かわいそうと思うかもしれないが、手術をしないことのリスクもある
手術を猫に受けさせることに対して、
「なんだかかわいそう…」と思われるかもしれません。
でも、本当にそうなのでしょうか?
去勢・避妊手術をした子と比べると病気にかかりやすくなる
去勢・避妊手術のメリットに前にお話ししたように
手術を受けさせると病気にかかりにくくなります。
が、手術をしないとなると、
手術を受けさせた子と比較すると
生殖器系の病気にかかりやすいというリスクを抱えることになります。
また、発情期によるストレスも出てくるので、
大なり小なり健康面でのリスクは生じると認識しておいた方がいいでしょう。
子猫がたくさん生まれて面倒見切れない ⇒ 捨て猫や保健所に…というケースも少なくない
多頭飼い、かつオスメスそれぞれがいる環境で
去勢・避妊手術をしないとなると、
子猫が生まれる可能性があります。
繁殖を考えるのであれば、
自宅で子猫全員面倒をみる or 子猫の里親探しをする
ということを考えなければいけません。
事前に心構えができていないといざ子猫が生まれた後に
「うちじゃ面倒見切れない…」
「引き取ってくれるところが見つからない…」
となって、結果捨て猫にしてしまうケースが実際に多く発生しています。
環境省のデータによると、
平成29年度の猫の収容件数は62,137件、
内、殺処分頭数は34,854頭と50%を超える数字です。
そして、子猫の殺処分数は21,611頭。
そうなんです。
殺処分された猫の60%は子猫です。
それがなにを意味しているのか。
なぜ子猫の殺処分数が多いのか。
その原因のひとつが想像できたのではないでしょうか。
参考:環境省統計資料 https://www.env.go.jp/
「かわいそうだから手術を受けさせない」
ではなく現実問題として子猫が生まれたときに面倒を見れるか?
あるいは里親探しをする時間・労力を費やせるか?アテはあるか?
といったことを考えた上で去勢・避妊手術を受けさせるかを考える必要があります。
それを考えないと、
人間の都合で不幸な子猫をを増やす結果になるということを
しっかりと頭に入れておく必要があります。
去勢・避妊手術を受けさせるかどうかは飼い主の考えと環境次第
とはいえ、絶対に去勢・避妊手術を受けさせた方がいい!!
という絶対的なことはもちろん言えません。
生まれてくる子猫に十分な環境を準備してあげられるのであれば、
手術を受けさせない選択をするのは全然アリです。
ただ、そういった準備なしで、
感情に任せて手術を受けさせないのはちょっと無責任だなと私は感じます。
ご自宅の猫ちゃんに去勢・避妊手術を受けさせるかどうか、
未来のことも踏まえた上でしっかりと考えてあげてくださいね。
また、実際の去勢・避妊手術ってどんな感じの流れで進んでいくのか、
私が経験したケースを基に紹介しているので
こちらも読んでってくれると嬉しいです♪
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